荒川行政書士事務所

養育費の下限を定めることについて

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養育費の下限を定めることについて

養育費の下限を定めることについて

2026/08/06

養育費の下限を定めることについて

 

 

養育費を定めるときには、毎月の養育費の金額を確定させることが原則ですが、収入が安定しないなどの理由から、養育費の額に含みを持たせることもあります。

例えば、「毎月2万円は支払う」といった具合に、毎月の最低額を定めることがあります。

このような取り決めは有効なのでしょうか?

 

結論としては、有効であると考えられます。

当事務所で扱った案件で、貸金の返済を取り決めた債務弁済契約書を作成した事例では、債務の弁済として、1か月あたり少なくとも金●万円という約定で、債務弁済契約書を作成しました。

この債務弁済契約書は、後の公正証書の原案となりましたが、公正証書でも、やはり「1か月あたり少なくとも金●万円を支払う」という趣旨の記載で通っています。

 

養育費も金銭の支払いであるため、上記のような取り決めや記載方法が採用されるものと考えられますので、養育費の下限を定めた離婚協議書は有効であると思われます。

 

ただし、下限を定めた公正証書では、あくまで権利者として支払いを受けるべき金額は、その下限の金額に限定されます。

言い換えると、義務者は、公正証書に記載された下限の金額のみ支払義務を負うことになります。

例えば、「1か月あたり少なくとも金2万円」としているのであれば、公正証書上での価額は1か月金2万円として計算されます。

 

そうすると、強制執行を申し立てる際の未払いの金額としては、公正証書で担保されている下限の金額をベースに計算することになります。

上記の場合では、1か月に支払を受けられる金額は2万円に限定され、2万円×未払い月数という計算となります。

 

「少なくとも金2万円」では、2万円以上支払うことが想定されるものの、約定としては、「2万円は必ず支払う」ということになります。

公正証書といえど、担保しているのは1か月2万円という金額であり、それ以上金額を担保しているわけではないため、あくまで下限の2万円として計算されます。

強制執行では、価額を明確にする必要がありますが、1か月2万円以外の具体的な約定がない以上、価額を客観的に算定することはできないため、やはり1か月2万円で計算されると考えられます。

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