荒川行政書士事務所

財産分与に贈与税が課税されるか?

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財産分与に贈与税が課税されるか?

財産分与に贈与税が課税されるか?

2026/10/07

財産分与に贈与税が課税されるか?

 

 

離婚に伴う財産分与として、配偶者から金銭その他を受け取ることがあります。この財産分与に贈与税がかかることはあるのでしょうか?

 

原則としては、財産分与について贈与税がかかることはありません。財産分与は、当事者間で築いた財産を清算(分配)するものであり、新たに財産を取得するわけではないためです。

国税庁のホームページでも、「離婚により相手方から財産をもらった場合、通常、贈与税がかかることはありません。これは、相手方から贈与を受けたものではなく、夫婦の財産関係の清算や離婚後の生活保障のための財産分与請求権に基づき給付を受けたものと考えられるからです。」

 

一方、ごくまれに、例外的に贈与税がかかるケースとしては、

1 分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる場合

2 離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合

があります。

 

2の場合は、財産分与の名を借りた贈与である場合や、偽装離婚の場合などが考えられますが、ほとんどの方には該当しないでしょう。

1の場合は、例えば、10:0のような分与割合で、他方が全ての財産を取得し、その額が著しく大きいような場合が考えられます。極端な分与割合での財産分与は、価額次第では、贈与とみなされる可能性が否定できないことになります。

とはいえ、財産分与に贈与税がかからないのが原則であり、個々の事情によるものが大きいため、課税当局側としては、「分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる」ことを立証するのは相当に困難です。

これを踏まえると、財産分与に贈与税がかかる可能性はは限りなく0に近い、といえそうです。

 

当事務所でも、これまでに多くの通常とは異なる分与割合の財産分与の離婚協議書を作成してきましたが、贈与税がかかったというケースはありませんし、税理士や弁護士に見てもらった場合でも、財産分与に贈与税がかかることはほとんど考えられないという見解でした。

 

ただし、贈与税はかからなくとも、財産の売却時(分与時)の価額が財産の取得時の価額を上回る場合は、その値上がり益に対し、譲渡所得税がかかることはあり得ます。

これへの対策については、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」があります。これは、マイホームを売却したときの譲渡所得から3000万円まで控除できる制度です。なお、これについては、第三者への売却であることが条件であり、例えば元配偶者に不動産を売却する場合には、離婚届を提出した後に、不動産を売却する必要があります。

 

財産分与に贈与税がかかることは、ほとんどありませんが、全く0ではないということには注意が必要です。

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